トンビの目は想像以上にいいのかも知れない。
トンビのいる地域で食べ物らしきを手に持って歩いていると遥か上空からこっちを見ている。
そしてこちらを凝視しながらホバリングでじわりじわりと寄ってくる。
それに気づくと正に猛獣に狙われている獲物の気分。
こっち見んな。正直な心の叫び。
そそくさと手に持ったソフトクリームを見えないように隠す。
間に合ったかと思いながら、空を見上げると既に攻撃準備の態勢のまま思ったより近くまで寄ってきているのが目に映る。
来るかと思ったが次の瞬間、突撃の構えのような雰囲気になっていたトンビが唐突にそっぽを向いて飛び去って行く。少し安堵。
なかなか見れない場面。
人間はレジャー。滑空する猛禽類はいつでも狩りの真っ最中。