立ち入り禁止の鉄線越しに見えるもう使われない施設。
一応管理はされているが、常時使う施設のそれとは違い、廃墟の佇まいを隠せていない。
古い書体の表示、壁は風雪に負け綻び、力強い植物が隙間を見つけ勢いよく繁殖している。
作られた当時は新しい輝きと時代の幕開けに向けた活気に満ち溢れていたに違いない。
今は朽ちながら長い年月取り壊されるのを待っている。
歴史の中に思い出もある。
まだこの施設を使いたかった人もいるだろう。
時代が流れ、それは過去のものとなり、また、新しい時代に向かう。
今はその狭間で悠久の時が過ぎているのかもしれない。