ノスタルジック

遠い夏

nostalgic evening
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頭上では夕暮れの空を秋の予感が覆い始めた。

遥か彼方にはまだ激しい夏が見える。夏と秋の狭間。

偶然できた季節の時空で鳥たちは茫然と佇み何を考えているのだろうか。





秋の空は夏を遠くに追いやり、この夏の喜びを思い出に変えさせる。

鳥は、楽しかった夏の日々の終わりが近づくのをただ見ているだけなのか、それとも、冬から逃げるための新たな地への思いを馳せているのか。

やがて寒い風が頬を撫で、冬がやってくる。