語る写真の試み

脳裏に残る風景の秘密



夏の午後、湖に降り注ぐ強い日差しの薄明光線。焼けるアスファルト、暑い空気。

晴れ渡る広く青い空。行きかう車。

ありがちな風景。ありきたりな日常。





いつの景色だろう。あの夏には何をしていただろうか。この時どこに行こうとしていたのだろう。細かいことは思い出せない。

思い出の一幕たちは心の中に塊となって存在し、一つのイメージを脳裏に浮かべてもディテールはもう分からない。

いい気分なのか、悪い気分なのか。期待しているのか、失望しているのか。

そのイメージは重なり合って一つの思い出を作っている。