アフリカ系アメリカ人初の大統領がこのシカゴから誕生するかもしれないという期待が最高潮に高まる中、もう一つ盛り上がりを見せていたことがあった。
オリンピック誘致。シカゴは世界的に盛り上がる話題で持ちきりだった。
オリンピック誘致に向けたプレゼンテーションがテレビで流される。
街は急速に安全化を進め、危険な地域が殲滅された。バスも定刻通りに来るようになり、交通機関も愕然と利便性が向上した。土地の価値もうなぎ上りに上昇した。
結果的にはオリンピックは誘致されなかったが、シカゴはその恩恵を十分に受けたような気がする。
安全な地域、利便性の上がった交通網。特別税制が終わり土地の価格は下がったがそれでも生活者にとってはいい話となった。
長い不況はじっと耐えて過ごしたが、華やかになる時は一気に駆け上るアメリカ。
幻のオリンピックも悪いものではなかった。