語る写真の試み

迷う風



天気の変わり際、広い空で雲が歪む。風が迷っている。空が大きすぎて行き場が分からない。

横に吹く風。下から吹き上げる風。風が乱れている。





北米大陸五大湖の空は広い。

水を含んだ雲は風の向かう方向に棚引く。強い風は重い雲で空に模様を作る。

あまりの広さに視界の中で温度も変わる。温度の高いところは上に空気を押し上げる。風は乱れながら元の流れに合流する。

雲が歪むと視界が歪み、脳裏まで歪んだような感触となる。

何気ない午後の景色。