初夏。
いつも通りかかる度に気になっていた小さい紫のタイムの花の群れ。
道端のアスファルトとコンクリートの狭間を突き破って精一杯広がっている。
流行りの言い方だと、ど根性タイムとでもいう感じか。
花が満開になるころにはその片隅の一角はちょっとしたお花畑のようだった。
どこから種が飛んできたのだろう。
いつからそこに根付いているのだろう。
また来年も同じ場所で花を咲かせて、また、目を楽しませてくれるのだろうか。
頑張って咲いている花を眺めながらいろいろと想う。
いつもの散歩道。
人間の利便のために地面の表面をアスファルトとコンクリートで覆ってみてもそれは永遠に続くものでもない。
植物は何とか生きるところを見つけて自分の生存空間を懸命に作ってくる。
自然と心地よく、そして、永く共生できるような環境について考えるということはこれからのテーマかもしれないと思う。