語る写真の試み

火事のベル



古いビルの火事のベル。

少し早口言葉っぽい。

古いビルが火事になった時にスプリンクラーが作動すると警察や消防署に通報してもらうために鳴る緊急ベルのカンバン。

このカンバン自体がベルになっているのか、他でベルが鳴るのか、どんな仕組みかは分からない。





北米西部のポートランドにある古いビルに掲げられていた古い表示。

古い看板自体とその劣化具合で何とも味わい深い佇まいとなっている。

今もこの仕組みが稼働しているかどうかは分からないが長らく古いビルのレンガの壁につけられてきたこのカンバンは風景に溶け込み街の味をうまく引き出しているような気がした。

このベルの仕組みが未だに使われているならばそれはそれで感慨深いがその真実は知らず。


時間を感じさせるカンバンは街を味わい深くする。

ただ劣化しただけかもしれない。

取り残されただけかもしれない。

荒廃していることもある。

一体が新しい街に生まれ変わってもここだけ古いこともある。

故意に、というのは考えないでおこうかどうしようか。

さておき、メッセージを読み取る様に想像を膨らませると楽しみも膨らむ。

カンバンは色々な楽しみ方を孕んでいる。