晴天の清々しい夏の日。
澄んだ青空を見上げると鳩が舞っているのが見えた。
咄嗟にカメラを手にとった。
北米中西部シカゴの街中には鳩が多い。
鳩にもいろいろと種類があると思うが、日本の鳩も海外の鳩もそんなに変わらないように見える。
出身の国や地域によってはご馳走がその辺をうろちょろしているように見えるということもあるらしい。
空を舞う鳩を見ると平和の象徴ということが思い浮かぶ。
誰かが撒いた餌に群がる鳩の集団を見ても微笑ましい。
実際のところは必死に何か食べ物を探しているだけなのかもしれないし、ただ本能で他の鳩の後をつけまわしているだけかもしれない。
誰が平和の象徴と言い出したのかは分からないが、確かにそういう姿を見ればある意味平和で幸せな瞬間にも見える。
この瞬間の清々しい気持ちと相まみえ、冬の寒さを凌ぐ姿や常に攻めてくる飢え、弱肉強食の世界、集団の中のヒエラルキー、危険が迫っていても気づかずに突然訪れる死など人間であっても誰でもが持ちうる状況もこの景色には内包されているような気がしてならない。