大きな白い四輪駆動車で砂埃を上げながら延々と続く荒野を行く冒険の夏。
夏の日差しは容赦なく、強烈な日差しに焼かれ続けた土地は荒野となり、どこか黄土色の砂埃にまみれた景色を作り出す。
広大な土地はそれでも起伏があり殺伐とした景観を作る。
何も知らなかった時には砂漠の荒野は延々と波打つ砂のイメージだけだったような気がする。
時にはオアシスがあり、ラクダも歩いていたかもしれない。
色々知ってくると枯れた草や棘の付いた草、サボテンのような多肉植物もイメージできるようになる。
雨季と乾季による景観の移り変わりに新鮮さを覚えたかもしれない。
ビジュアルの時代になれば様々な荒野の景色を目で見ることはできる。
山があり、谷があり、丘があり、草があり、生き物もいる。
ただ、実際にその地に一歩降り立つとまた脳に刻まれる景色のイメージは更に豊かなものとなる。
膨大な想像では敵わないたった一歩の実際の経験。
想像が敵わなかった経験が、また、新たな想像を刺激する。
北米ワイオミングの荒野で砂埃にまみれながら次の想像に思いを馳せる。