真夏の強い日差しの中を延々と歩く。
木陰に差し掛かり、ふと影の主を見上げる。
晴天の青空から降り注ぐ強烈な日の光を小高い木の葉が集まってなんとか防いでくれている。
おかげさまで軟らかい木漏れ日の中で一時の休息ができる。
その一瞬に見た景色。
大きな溜め息とともにまた歩き出す。
シカゴの冬は寒い。
そしてシカゴの夏は暑い。
乾燥しているので相対的には過ごしやすいが真夏の日差しは強烈だ。
アスファルトもプラスチックも路肩の木くずもすべて日差しに焼かれる。
ある日涼しい風が肩を撫でると夏が終わり、すぐに冬が来る。
そこには短い夏と長い冬しかない。